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  LUXKIT A3034の修理

「LUXKIT A3034のイコライザーアンプRchが動作しないので修理をお願いします。」
と電話が入りました。
はい、お任せください。必ず不具合を見つけて修理し完成させます。


 LUXKITのプリアンプA3034です。CL34として完成品が平行販売されていました。
 オーナーが組立途中の半完成品を購入して仕上げたのですが、
 なぜかRchイコライザが動作しないそうです。
 欠品部品多数で費用も時間も費やしたので如何しても完成させたくての依頼です。
 遠方よりヤマナカ技研まで直接持参されました。

電源を入れる前に、
内部点検します。
底板、天板を外します。
おや、真空管をはじめ
どっさりと高音質部品に
交換されていますね。
これは途中棄権出来ない訳です!
   修理開始 
原因究明
 早速、電源投入して各部の電圧をチェック。
 イコライザーアンプRchが異常で全く動作していません。
 Lchは正常です。ラインアンプ部も大丈夫ですね。
 DCサーボ異常、真空管、抵抗の不良等、原因は多数考えられます。
 回路図を睨んで各部動作を検討しながら電圧を再測定します。
 三段直結アンプにサーボを掛けているので少々難解です。
 オーナーが、作業台横で不安そうに見ておられるので緊張しますね!。

 判りました!初段ECC83電圧が異常で、全体に波及しています。
 どうもプレート抵抗270kΩが断線していると思われます。
 取り外して抵抗値を測定すると、やっぱり抵抗値が無限大でした。
 低雑音の板形状抵抗ですが、何故断線したのでしょうか?
 この抵抗は、オリジナル部品で当初から誰も手をつけていないようですし‥。

 ちょうど運良く良質な抵抗在庫がありました。DALE社の金属皮膜抵抗274kΩ1Wです。
 これはDAYNACO MK3の補修部品です。
 念の為にLchの抵抗も交換します。左右で音質が異なると困るし
 老朽劣化ならLchで再発するかもしれませんからね。


調整
 抵抗交換すると正常電圧になってイコライザアンプRchが動作しました。
 そして組立マニュアルに従ってサーボ回路を調整しました。
 調整前はTAPE-OUTPUT端子に直流45mVが出ていましたが、
 調整後には、両チャンネルとも±1mV以内になりました。
 RIAA偏差、歪率、最大許容入力電圧、最大出力を確認します。
 両チャンネルとも問題無く仕様どうりの性能でした。
 そしてラインアンプ部も同様に性能確認します、ここも問題ありません。

 さて修理は終了しましたが、あえて最終状態にはしません。
 (オーナーのご希望です。)
 では性能確認中に質問されたのでヒントを差し上げます!
 交換すると更に音質改善する部品と、その理由を説明しました。
 部分的には高音質部品に交換されていますが不十分でしたから。
 今後は部品交換による音質改善効果を楽しんでください。
 だってキットですから弄って楽しまなきゃ、もったいないですよ。

   修理完了
 オーナーは来所時に、お疲れの顔だったのですが、
 足取り軽く帰途につかれました。
 また困ったときには連絡してください。
 お待ちどうさまでした、お気をつけて!
 
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