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「FMチューナー MarantzST-50,ST-54を修理して欲しい。」
と電話が入りました。
当所は真空管専門ですが、お引き受けします。御任せ下さい。
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オーナーより宅急便でMarantzST-50,ST-54が2台重ねた梱包で届きました。
到着連絡を兼ねて詳しい不具合内容を聞きました。
ST-50
①電源ON/OFF時に異音
②シグナルメーター表示が遅い
ST-54
①シグナルメーターは振れるが音が出ない。
②太いコンデンサーが液漏れしている。
③MODE切替スイッチのインジケーター表示不良v
④メモリーバックアップ時間が短く30分程度しか保持できない。
了解です、しっかり修理してお返しします。
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ST-50修理
異音発生、表示遅延ともに部品老朽化による調整ずれが原因でした。
またコストダウンで性能低下していたのでオリジナルに戻し、
各部の老朽劣化部品も交換し全体の再調整で初期性能が回復しました。
そして電源回路の老朽化ケミコン2200uF35Vを105℃耐熱品に交換、
更に出力回路部品をオーディオ用に交換し音質改善しました。
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ST-54修理
①音が出ない原因はSCAコイル断線でした。
実用上支障が無いので抵抗に変更します。
②電源故障はコンデンサの熱劣化です。
耐熱性の高いコンデンサに交換しました。
③表示用電球が断線していたのでLEDに変更しました。
④バックアップコンデンサが劣化していたので交換しました。
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再調整
一通り修理が終了したので、各部分の調整を行います。
①フロントエンドトラッキング調整
②IF部同調・モノ歪み調整
③ステレオ回路調整、パイロットキャンセル、セパレーション、ステレオ歪み
④ミューティングレベル、ステレオランプ点灯レベル
測定
修理完了後に測定した結果です。
久しぶりに半導体チューナーを修理しました。
予想よりも良い音で驚きました。Marantzの血筋でしょうか？
頑張ってオーナーを喜ばせてくださいな、頼みますよ！
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