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  Marantz 10B(5台目)の修理

「FMチューナー Marantz 10Bで88.1MHzを安定して受信できるように整備して欲しい」
と電話が入りました。
はい、判りました御任せ下さい。




オーナーがMarantz10Bを持参してこられました。
日本仕様に改造済みだそうです。
早速、開梱して確認します。
受信周波数範囲が狭く、76-88MHzです。
歪み率も高くてMONO-3%、STEREO-2.5%
ステレオセパレーションは10dB!
SNが悪くて53dB、雑音主成分はハムですね。
重症なので預かって修理することになりました。
お任せください。
 
先ずは内部の目視点検します。
電源回路は修理されているが、ブロックケミコンは換えていない
チューブラケミコンは日本製に交換されている。
ミューティング用フォトカプラは変更されている。
ステレオ/モノ切替フォトカプラは未交換。
カップリングコンデンサ/抵抗は正規サービスで交換されている。
デエンファシス回路は75uS定数、検波コイルカバーが変形している。
フロントエンド内部は改造され、コイルステーが撤去されてセラミックコンデンサが同調回路に追加されている。
半固定抵抗は未交換、ロータリースイッチの接点は汚れている。
何度か修理されているようですが全部中途半端です
よし、しっかり修理調整して最高にしてあげましょう!

修理1 電源修理
 高圧側ブロックコンデンサが2個とも容量抜けで交換必要です。
 低圧側ブロックコンデンサの状況は悪くないので継続使用します。
 発熱が大きいホーロー抵抗を移動して温度上昇を低減します。
 そしてチューブラケミコンには絶縁チューブを追加して絶縁強化しましょう。
 修理前↓

修理2 受信バンド変更
   目盛が無い上一杯でも88.05MHzだから
 NHK大阪(88.1MHz)は受信不能ですね。
 JAPバンド(76〜90MHz)がカバーできていません。
 ローカルオシレータの発振周波数を見ながら
 再調整の結果受信周波数は
 (75.9〜90.3MHz)になりました。

修理3 ディエンファシス補正
 US仕様では75μSなので
 日本では50μSにしなくては駄目です。
 周波数特性が狂います。
 抵抗/コンデンサとも変更します。

修理4 検波コイル修理
 変形した検波コイルケースを取外して形状修正します。
 内部部品も歪んでいたので適切な位置に戻します。


修理5 ステレオセパレーション修理
セパレーション調整VRが接点接触不良なので取り外し
交換しました。50年も前の巻線ボリュームですから
そして劣化して機能しないフォトカプラーを回路から切り離して
ステレオモード固定に回路変更しました
最後にSN改善にケミコンを追加します。

修理6 老朽真空管交換
IF初段の6JK6がエミッション不足気味なので交換します

  調整
一通り修理が終了したので、各部分の調整を行います。
@検波コイルとIF回路
  ステレオ受信時をメインに調整します。
Aステレオマルチプレックス回路
Bフロントエンド、アンテナ入力部
 (受信周波数調整、トラッキング調整)
 Cミューティング動作レベル、ステレオ点灯レベル調整
 Dスコープ調整
 変調度は20kHz/目盛(左右)、信号強度表示は10dB/目盛(上下)の調整
 Eそしてガラスダイアル内部を分解清掃してゴミや汚れを取り除きます。
 最後に、周波数表示ラベルを貼り付けて完了です。







   修理完了
 調整後、2日間エージングをかねて連続通電して放送を聞きました。
 良い音です!放送局間の音質差がよーく解ります。
 相変わらず民放各局は駄目ですね。HiFiには、かなり遠い‥。
 やっぱりNHKが良い音です。オーケストラがとてもリアルでした。
 

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